True Love Story Summer Days,and yet... - INN nostalgia Game Essay -

Yu-ta Morisaki on hero

INN nostalgia image song SUNSHINE ON SUMMER TIME from DEEN

▽只野麦的主人公

森崎勇太として、私が個人的に思い描いたのが、2002年から2003年の約1年にわたって、週刊少年マガジンに連載されていた『ぱすてる』というマンガの主人公・只野麦である。
本当のところを言えば、麦がすこぶる料理が得意であり、高校生ながら『主夫』さながらの家計のやりくりに長じていたからだと言うわけではないのだが、どうもこの勇太、僕としてはそう、月咲ゆうに仄かなる慕情を懐くいち少年、麦を重ねて止まないところだ。
実際に楠瀬緋菜を初めとするヒロイン達との絡みは、お誂え向きな面が否めずに共感できる部分があるかと言えば疑問投げかける部分は確かに多いのだが、基本的なところを問えば、やっぱり現実の自分とは若干の隔たりがあるのだろうか。正直言えば、勇太ほど料理は得意じゃないし、女の子に対しても、彼ほど器用じゃない。ええ、森崎勇太が器用かというわけじゃない。でも、少なくても、彼が後に述懐するように、女友達はいなかったからだと言えばそうかも知れない。
恋愛ドラマやマンガの主人公というのは、何だかんだと言ってももてる。最初はそうでなくても、もてる要素を持っているのだろう。とかくそれを思えば、自分にないものが多くある。無い物ねだりと言えばそれまでかも知れない。ただひとつ言えることがあるとするならば、十代の諸兄もいずれわかる時が来るだろう。何気ない一言でも、森崎勇太と、ヒロイン達の初めての出会いで、「さよなら」と冷たくあしらわれた瞬間も、いつかは良い想い出のひとつになると言うことを。
そして、誰もが森崎勇太であるという潜在意識を持っていると言うことを、覚えておいて欲しいと思う。
ええ、家事をする男性は、これからの世の中当たり前になって行くんでしょうね。合掌(笑)

August 23, 2003