To Heart from PC

(C)Leaf 1997.4.25 \8800/原画 水無月トオル/河田優(ら~・YOU)/PC版18歳以上/PS版全年齢

FAVORITE REVIEW

私的評価(S-A-B-C-D-E)/シナリオ:S/グラフィック:A/音楽:B ボイス:-/バランス:A/マニュアル:A
性的描写の必要性:A/感動度:B/共感度:B/総合:A

なるほど。噂には聞いていたが、なかなかどうして、面白かったというのが率直な感想。
一部、現実感に欠けるものがあったとはいえ、全体の物語を通じてみれば、些細な不満にしか過ぎない。
対象となるキャラクタの物語が当初の流れから違和感なく進展して行く自然さが心地よく、無理を感じさせない、終始穏和な流れがはらはらドキドキと言った緊張感だけにとらわれることない、タイトル通り心に訴えかけるような訴追性を見る。
ただ単に、キャラクタのビジュアル的要素に流されることがなく、ヒロインにしろ、その他のキャラクタにしろ、要所要所において主人公、すなわちプレイヤーに対して直接話しかけてくれるような感覚さえ覚えさせ、無意識なりとも印象強さを与えてくれる、不思議な魅力をたたえた作品であった。
舞台も、高校1年の3月から始まり、5月初までの短期間。春という季節に展開される物語であるためにAVGというよりも、ノベルの色が濃い。性的描写への進展につけても終始の自然な流れ上、必要性は高く、後、PS版において純恋愛になったとしても物足りなさは感じさせない気がする。