曲名/アーティスト/発表年/作詞・作曲) | コメント |
サンクチュアリ
稲垣 潤一 (1986)
作曲/稲垣 潤一
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ドラゴンクエスト5創作小説「P.S.抱きしめたい」のコンセプトを示すハミング曲。サンクチュアリと言えば、特に捕鯨などで禁漁区とされている場所を指す物であり、そう思えばこの楽曲もさんさんと輝く太陽の下で悠然と遊んでいるクジラたちの姿を思い浮かべる。しかし個人的には結婚式の新郎新婦入場の場面で流れていても不思議ではないほどクリアで遠く澄んだ青空を思わせた。正直言って、この曲がなければ「P.S.抱きしめたい」は生まれなかったと言っても過言ではない。 |
時の河を越えて
山根 康広 (1993)
作詞・作曲/山根 康広
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SFC版のドラゴンクエスト5発売から既に13年余、テイルズシリーズの初作が発表されて11年余と、個人的に時間の経過がすさまじく早く感じる昨今、今もってなお昔のゲームに対する情熱冷めやらずいられることがすごくもあり、またちょっと進歩のない自分にへこんでいたりする。しかし考えてみれば、現実の時間は過ぎていっても、作品はいつまでもその時のままでいる。あの頃に感じた情熱というのは、結局何も変わることはない、そして記憶に刻み込まれているのだと思う。この曲の意味合いは自分に対するもの。悪しからず。 |
OCEAN
DEEN (2004)
作詞/池森 秀一 作曲/鈴木 寛之
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テイルズオブリバース創作小説「ALONE」のメイン・イメージソング。この曲を用いた時から、リバースの世界であまり語られることのなかった、単純かつ人にとって率直で重要なことを、鷹嶺なりに書いてみたいと思うようになった。そのコンセプトが、池森秀一が書くOCEANの曲の中に存在していると言えるほど、TORの世界観に私的に融合している名曲と言える。この小説がただの恋愛物語に終えてしまうのも何かと思うのだが、その過程において避けられないだろう、激しい切り傷を負う強引さの盾ともなってくれることを願う曲ではある。 |
君の青
徳永 英明 (1989)
作詞/篠原 仁志 作曲/徳永 英明
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ドラゴンクエスト5創作小説「Pray」第2部のアトモスフィア。鷹嶺としての主人公×フローラの根本に位置する曲だと気づかされたのは最近のこと。Prayは物語の性質上18禁となっているのだが、主人公がビアンカではなくフローラを選んだ時の心情を超えてたどり着く彼女との幸福感。険しい道、大波乱を乗り越えたからこそ語ることが出来る、愛する女性に対する男の本当の優しさの真髄を垣間見ることが出来よう。「君の青」というタイトルも、フローラにとっておあつらえ向き。 |
初恋のいた場所
海援隊 (2004)
作詞/武田 鉄矢 作曲/千葉 和臣
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テイルズオブリバースのスールズ村、ドラゴンクエスト5における青年期前半のサラボナの街をイメージする。海援隊の曲は武田鉄矢のアクのある詞を、クリアブルーな曲を書かせれば日本屈指の千葉和臣が美味く中和させてくれる。「皆誰もが初恋を感じた場所は今も心の中に息づいている」という武田のコンセプトが活かされた名バラード。澄み切った青い空が眩しい、静かで美しい街の姿を思い浮かべる千葉マジックはさすがである。 |
誓い
徳永英明 (1997)
作詞/篠原 仁志 作曲/徳永 英明
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テイルズオブリバース創作小説「ALONE」における主人公ヴェイグとクレアのカップルをイメージに当てはめたビート感の強い徳永バラード。クレアコンプレックスと言わんばかりの軟弱な主人公ヴェイグと、たおやかだが芯は実に気丈で力強いクレアを思えば、ラブラブと言うよりも常に微かな不安と焦燥が渦巻きながら過敏にあくせくする男を感じる。鷹嶺の中で早々にヴェイグとクレアのカップリングが成立していたらと思うと実に惜しむらくべき曲だった。アニーとの間に揺れ動くヴェイグの心情を思って止まない名曲。 |
i...
DEEN (2002)
作詞/池森 秀一 作曲/鈴木 寛之
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ドラゴンクエスト5創作小説「Pray」メインイメージソング。当初は新婚当初のラブラブな主人公とフローラを思い描いて選曲したのだが、精査してみるとただ単純に恋人に対する男性の決意心情を述べるだけに留まらない。双子が登場する第3部の構想を考えているうちに、言わずもがな子を持つ親となった主人公が我が子に向けるナチュラルな愛情を表現しているのではないかと思えるようになった。そう言った意味では、「I say to my love」よりは存在意義が大きい曲。 |
さよならにさよなら
海援隊 (1995)
作詞/武田 鉄矢 作曲/千葉 和臣
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時間は廻るものだから、人との出逢いは不思議なものではない。別れというものを繋ぎ繋ぎ合わせてゆく。だから別れは哀しいものじゃなく、出逢いのための第一歩。そんなオーソドックスながら武田鉄矢らしい詞を持つこの曲のコンセプトは、特にテイルズシリーズ全般に共通するテーマを有していると思う。別れと言うことすら勇気づくという点では、正しく究極のポジティブミュージックと言うに相応しいだろう。「ドラゴンクエスト6~幻の大地~」や「テイルズオブリバース」の各エンディングに涙した人は一聴の価値有りです。 |
LOVE IS ALL
徳永英明 (1991)
作詞・作曲/徳永 英明
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「追憶」、DEENの「未来のために」,「夢であるように」と共に、蒼穹之亭のライフソングとして欠かせない曲。テイルズオブリバース本編の基幹であったヒューマとガジュマの抗争に対する警鐘の意味合いが強い。元々究極のラブソングという位置づけで鷹嶺的にも創作活動に強い影響のある曲なので、今更多く語る必要性もない。この曲については各小説の「Inspiration song」の項で語ってある通りである。 |
HOWEVER
GLAY (1997)
作詞・作曲/TAKURO
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テイルズオブリバース創作小説「ALONE」メイン・イメージソング。GLAY最大の名曲「HOWEVER」をイメージソングにしたいと思ったのは、ベストアルバム「DRIVE」発売後からであった。インスピレーションソングとしての起用はちょくちょくあったのだが、メイン・イメージソングとしての起用がテイルズオブリバースと言うことで、緊張かつ嬉しく思える。曲については知っている方が多いと思うので割愛。ただ、あまりにビッグな曲なため、なかなか筆が進まない原因のひとつでもあるのも事実らしい。 |
ラバーズ
徳永英明 (1989)
作詞/篠原 仁志 作曲/徳永 英明
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ドラゴンクエスト5創作小説「Pray」第2部のアトモスフィア。ドラゴンクエスト5の世界に非常に融合していると信じてやまない徳永英明ポップスの最高峰である。ラバーズの詞・曲ともに世界観を当てはめるのならば主人公の相手は勿論、ビアンカと言うことになるわけだがフローラでも決して遜色はない。小説ドラゴンクエスト5の主人公像は、この曲の男性像をモチーフしたのではないかと勘繰りたくなるほど、図ったようなフィット感に、かえってぞくぞくするほどのポジティブな曲である。 |
愛の鐘が世界に響きますように…
DEEN (2004)
作詞/池森 秀一 作曲/山根 公路
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スケールの大きいバラードソングは多々あるが、ベテラン・DEENが歌う曲は更に説得力があると言っても過言ではない。現実、天災や人災が連日のように起き、平和という意味や観点がぶれて曖昧になって行くような気がする昨今、真摯な願いを込めたストレートなラブソングは貴重であるような気がする。コーラスを用いているためか、鷹嶺的にはエンディングを迎えたばかりの主人公たちが、民衆が集まる大聖堂や広大な公園で超え高らかに歌っているという場面を想像する。 |
永遠の果てに
徳永英明 (1994)
作詞/山田 ひろし 作曲/徳永 英明
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テイルズオブシンフォニア創作小説「キミとともに~愛のかたち~」メイン・イメージソング。鷹嶺的に譲れないのは、ジーニアスとプレセアの恋愛を描く時に壁になるものという点で、人間とハーフエルフというオーソドックスな生命力の差と、更にプレセアが抱く心の傷というものであり、それを加味してたどり着いた答えが、この曲が持つ意味なのだ。今から思えば、「キミとともに」で一番力を入れたかったのは、永遠の果てにをベースに描いた、「ジニプレ」だったのかも知れない。 |
時の旅人
西田敏行 (1989)
作詞/武田 鉄矢 作曲/堀内 孝雄
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時空を超えたり、石化することで時が止まる。ファンタジーの世界というのはひと言で憧れという言葉では足りない、翼を持って空を飛びたいと同じように、人間がおそらく根幹で願う夢なのではないだろうかとさえ思ってしまう。人は年を取ることで、心も成長してゆく。それは鷹嶺自身も過去を振り返れば実感することだ。現実の辛さだけに甘んじて疲れるだけの毎日よりも、ファンタジーの世界に憧れてみる夢というのも必要なのではないだろうか。それを念頭に、小説を書いている自分への激励。 |
Get Along Together
山根康広 (1993)
作詞・作曲/山根 康広
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ドラゴンクエスト5創作小説「Pray」特別編の主題曲。ヘンリーとマリアを支援するサイトに寄稿するために書き下ろした小説で、側面的な人気があるヘンリーとマリアの独自見解を負託した曲なのだが、曲自体がウェディングソングとしても、とにかく著名なものなので、完全に名前負けしてしまった感がある。元々は主フロのコンセプトのひとつとして追求したい曲だったのだが、かく言う経緯でヘンリーとマリアのテーマ曲として鷹嶺の中で確立した。1993年日本レコード大賞新人賞受賞曲。 |
P.S.抱きしめたい
稲垣潤一 (1986)
作詞/売野 雅勇 作曲/林 哲司
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ドラゴンクエスト5創作小説「P.S.抱きしめたい」メイン・イメージソング。文字通り、この曲がなかったら「遠い思い出」の脚色で同作が生まれることはなかった程、失恋するビアンカに完全合致するJ.I泣きバラードの最高峰。「遠い思い出」原本の脚色時、タイトル付けにかなり迷った挙げ句、同曲名をそのまま起用。鷹嶺的に久しぶりにイメージソングに準拠した長編を書くことが出来たと思ったものだった(その後の読者からの強い批判を知らず)。 |
追憶
徳永英明 (2000)
作詞・作曲/徳永 英明
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蒼穹之亭ライフソング。ようやく流浪の身から落ち着いた頃に出会った徳永英明のバラードで、この頃から鷹嶺も多くのゲームに手をつけられるようになった。ナチュラルの中のナチュラルと位置づけるこの曲の中に、鷹嶺的には得られるものが今なお多くある。直接的な創作への影響はあまりないのだが、この曲をベースに立てられた蒼穹之亭の小説群のひとつとして、追憶の持つナチュラルなテーマが活かされていると思っても過言ではないだろう。 |
February 14, 2005