“A”~あの日あの時あの場所で~
走りつづけていた夏が過ぎ去って
今日もまた違った雲が流れてゆく
僕はまたこの田舎(まち)を見ていた
緑の風が二人の間をすり抜けて
最初に出逢った時と同じ光景(いろ)が
僕の心を染めて行く
あの日君と聴いていた
カセットテープのメロディーが
静かに空に流れてゆく
“A”面最後の歌は
哀しみのバラードだったね・・・
僕はいま一人でありきたりな日常
明日もまた人波の中歩いてゆく
君はきっと僕のことを忘れ
都会の雑踏(なみ)に
君の姿を追っている
あの頃君が好きだった
流行らない歌のボーカルが
僕は今でも大好きだよ
“B”面最後の歌は
祝福のロックだったね・・・
この歌を聴くたびに胸が痛くなる
街角でbye bye
君は泣いていた
あの時流れていた曲をもう一度
あの日君と聴いていた
カセットテープのメロディーが
静かに空に流れてゆく
“A”面最後の歌は
哀しみのバラードだったね・・・
流行にとらわれないで自分自身の中の名曲を聴きつづける。世代を越えて、本当に素晴らしい曲というものはずっと心に残るものなのかも知れません。恋愛もそうではないかと思います。想い出の曲。好きなあの人は、この曲が好きだった。多分、年月が過ぎてその曲を聴いたとき、甘酸っぱい記憶は自然と蘇るものではないでしょうか。そんな気持ちを綴ろうと思って書いた覚えがあります。