恋の旅人

生まれて初めての 恋心
はるか昔の遠い 想いで
あの娘は今ごろ どうしているのか
懐かしいこの街の 変わらぬ空の下

いくつもの 出逢いと
別れを くり返した
まるで旅人のように
過ぎてゆく恋

穏やかな少年の日の
帰り道を照らした夕陽が
あの日のままに景色を
赤く染めている

時は過ぎて 大人になった
いつからか愛する意味を 覚えて
今君とこうして寄り添いあう 日々も
たぶん僕の 長い旅の途中

終わりのない 旅に
喜びと 悲しみ
勇気と 希望を
分けあたえてくれた人

ざわめく青春の日の
駅に向かう学生たちは
数え切れない楽しい思い出を
刻み笑っている

疲れた大人の日の
ただ過ぎてゆく一日を
君と出逢えたことで
明日に向かってゆける

君と出逢えたことで
今日もいい日になるだろう

人が必ず経験する感情…『初恋』。私流に考えると、それが人の心の旅の始まりなのです。“人を好きになる”と言う、人間として最高に美しい感情。いくつになってもその気持ちを持ちつづけてもらいたいものです。そして、いつか自分たちの終着点を目指して、旅を続けて欲しいと願います。
参考楽曲/時の旅人(西田敏行)