愛(かな)しみの空へ、翼広げて

悲しくなって 涙怺えても
自分に嘘はつけずに
一人きりだと空を見上げても
あまりにもそこは広過ぎた

"君を守ろう"と胸に誓っても
いざとなれば自分が可愛くて
本気で愛した確かな証も
無意味な紙屑と化してた

自分よがりの愛情に怒り
そして君を捨てる愚かさ
大切なこと失くしてしまったけど
もう取り戻せないのかな

 空はいつでも愛しく遠く
 風を運んでくれる
 群からはぐれた一羽の鳥が
 雲間に彷徨いながら…

 両手を広げて風に立ち
 潮の薫りを吸えば
 明日はきっと良い日になると
 信じて笑えるだろうか
 ずっと……

何かを探すために誰もが皆
旅を続けているのだろう
だけどいつしかこの青い空を
見上げなくなったのだろうか

 いつかたどり着く故郷の
 風は暖かいかな
 孤独な胸を抱きしめる
 愛しい人がいると

 折れた翼を羽ばたかせ
 あの遠い大空へ
 僕はずっと君の側を
 飛ぶ鳥になるだろうか

空はいつでも愛しく遠く
風を運んでくれる
群からはぐれた一羽の鳥が
追いつける日が来ると

両手を広げて風に立ち
潮の薫りを吸えば
明日はきっと良い日になると
信じて笑えるだろうか
ずっと……

『AIR』 神尾 観鈴
keyブランドの名作・AIRより、メインヒロイン神尾観鈴をイメージしたもの。彼女のストーリーは、彼女自身に自分の生き様をかいま見るようで、実に感動し泣けてしまいました。自由な翼を広げて大空を飛んでみたいという、メルヘンな夢は、年を取る毎に薄れてきた(と言うよりも、徐々に現実に追われてゆく)のですが、この少女の夢は永遠であって欲しいと、心からそう願った。『空』に思いを馳せる観鈴。この詞は、そんな彼女に贈る僕からのラブレターです。
参考楽曲/翼の勇気 (徳永英明)