OPENNING MONOLOG
With You~みつめていたい~以来の感動を受けたDC版
1999年後期にブームを巻き起こしたというメモリーズオフのドリームキャスト移植版は、当初偏見から興味は全くなかったと言っても過言ではない。
きっかけは友人の強い勧めによるもの。騙されたと思って購入し、一通りストーリーを流して行くうちに、我ながら急速に引き込まれるものを感じずにはいられなかったのだ。
メインヒロインである今坂唯笑を初めとする5人のヒロイン達のストーリーはそれぞれに立ち、ほのぼのとした感動を与えてくれた。高原の中では、With
You~みつめていたい~以来の感動ストーリーと言ってもいいだろう。
5人のヒロインのストーリーに一貫して絡んでくる、1人の少女がいる。桧月彩花という、主人公中学生時代の恋人。
詳しく述べればネタがばれてしまうので言わないが、彼女に関する話を見るたびに無性に感動してしまう。そのストーリーを思うだけで涙あふれたのは、先述With
You~みつめていたい~の氷川菜織編以来のこと。不肖私、こういったお話には弱い(笑)
感動を覚えれば物書きをしたくなってくる。いつもの悪い虫がざわめきだしてきたというわけである。
智也が彩花を思う気持ちを、追憶・JUST ONEに乗せて
この物語に触れて、私的に直感したイメージソングが、徳永英明の『追憶』と、DEENの『JUST
ONE』だった。
追憶は離ればなれになっていた恋人に対する、男性の切ない気持ちと優しさに満ちあふれた名曲。タイアップはTBS系の『世界ふしぎ発見! エンディングテーマ』。
JUST ONEは第二期DEENの中でも特段傑出した名バラードソング。本小説のサブタイトルにもしているように、『たったひとつの…』,『かけがえのない大切な…』という意味を込めている。池森秀一(DEEN・VO)が、この曲に対して、「自分の人生において本当の意味に大切な人とは、JUST
ONEであって、JUST TWOやJUST THREEはない」と言っている。
この曲はWith You~みつめていたい~後伝奇譚まほろばの絆でもインスピレーションソングとして起用しているが、今回このメモリーズオフコンプリートの創作小説を構想するに当たって、どうしてもメインイメージに起用したかった。
また、今回は他作品のように構想段階でイメージソングを選定する形ではなく、物語本編を進めているうちに自然に思いついたので、この小説の話も、二曲の歌詞に似た表現をつぶさに出して行くこととなるだろう。と、言うよりも準ずることになるかな?
興味があって読んで下さるならば、ぜひこの二曲を聴いてみて下さい。曲調とともにイメージがより一層深まるはずです。
Monday, July 17, 2000 Kou Takamine.