OPENING MONOLOG
SFC版ドラゴンクエスト5の発売からもう10年です。僕から見れば、もう10年が経ったのかと、時の流れの速さをつくづくと思い知らされるというか、何というか……。正直、僕もあの頃から10年は(ムダに)歳を取ってしまったのだなぁと言う、ある意味諦めの観念があるのですが、皆さんはどうなんでしょうかね。
4,5年前に一番初めのホームページで公開した『遠い思い出~from Dragon Quest V~』は、かのまえがきやあとがきでも書いている通り、原本がありました。
原本のタイトルは『愛は胸の中に~Love is tn my heart~』。
本来ならば、余分な注釈もせず、書き直すこともなく、そのままわずかに推敲して掲載すれば良かったのかも知れませんが、この原本は色々と制約があったのです。
当時、ワープロを手に気の向くまま足の向くままに書いていた内容は、主人公とメインヒロインであるビアンカ、そしてフローラという3人の愛憎劇(?)。と、言うよりも、書いている本人すら頭に血の上ってしまうような主人公のいやらしさがあふれ出した内容となっていたのです。
まぁ、2人の美少女を前に結婚相手をどちらか選べと迫られて、どう転んでもビアンカ寄りのストーリーにあえて反してフローラを選ぶ時、主人公……いやはや、ビアンカは積年の主人公に対する恋する思いをどうやって断ち切ったのだろうか、と考えれば実に切なくて、俺だったらこうするね、などと、都合のいいことを考えておりました。
でもまぁ、行けるとこまで行ってまえ! みたいな感じで書き進めてみると、この主人公はフローラを選ぶ雰囲気をたたえながら、山奥の村で再会したビアンカと速攻、良い仲になってしまうのです。ま、当然と言えば当然の成り行きと言えるのでしょうが、今後もなんだかんだと言って、主人公は役得な立ち回りを演じてくれるのです。
結果的にふられるビアンカ。『遠い思い出』では語りきれなかった部分を含めて、生々しいところも触れてもらえれば、作者冥利に尽きます。あの部分の描写はまだまだ下手ですがね(笑)
原本を9割5分ほど忠実に掲載します。これでようやく、長く保管されていた原本を処分できるというものです(笑)
Thursday, 17 January, 2002 / Takamine Kou.