CAST INTRODUCE 2

(名前:誕生日(聖陽歴)/物語当初の年齢/身長(cm)/体重(kg)/出身地)


多勢 頼理
たせ・らいり
1795年白鯨の月22日/24歳/180cm/66kg/東シュリア王国・夏河
夏河藩守護・多勢頼輝の実弟。東シュリア王国で傭兵団を指揮する朝廷近衛少将軍に任命される。
温厚篤実で正直な性格。しかし、武勇は抜群で、弓を取れば百発百中の腕前を持ち、剣術も並の武芸者では歯が立たない。
兄の妻ミリアムが3年前に23歳の若さで病死した後から兄の苦悩をよく支えつづけ、常に影となって兄はもとより、宮廷の家臣団からも厚い信頼を得ている。男嫌いと噂される女王レアでさえも多勢兄弟、特に弟である頼理には心を許すほどだが、頼理はレアと兄・頼輝が結ばれることを願っている。常に兄を思い、自らが表に出ることを好まない人物である。

嶺聖 政家
れいぜい・せいか
1488年聖女の月33日/333歳/165cm/45kg/白燕王国・国都モルドム
高名な宰相リーセイケイカスが、聖シュリア・孝帝より漢姓『嶺聖』を下賜されたレシュカリア三大漢姓家の一つで、白エルフ族の名門中の名門。代々、白燕王国の軍務卿(軍事の最高司令官)を務める家柄である。その父・宗家(そうか)はシュナンの第一の腹心だった。政家は厳格な父や、皇帝シュナンの薫陶を受けて育ち、自らも「ボンボン」などという中傷を嫌って勤勉に勉め、知謀に優れ、カサーラの右腕となって白燕国内で権勢を振るうまでに成長する。白燕王国がレシュカリアをあまねく支配するという野心を抱き、その手始めとして宿敵である青王国追討に執念を燃やし、事前密偵として汝恒蘭を推薦。青国王室のアイファンと気脈を通じ、青国内部の瓦解を画策する。また、カサーラの後継者としてアルスヴァードゥを強く擁立している。

エリオス
1798年一角獣の月17日/21歳/180cm/67kg/東シュリア・シアン
シアンの町の青年。イリアスの弟。腰まで伸びた銀色のまっすぐな髪と、女性のような白い肌が特徴の美男子。
老師ジェノアに回復魔法を学び、シアンで小さな魔道学校の教師をしている。
兄に似て口数は少なく、常に優しげに微笑んでおり、どこか幻想的な雰囲気を醸し出している。そのためかどうかはわからないが、女性のファンよりも男性に人気が高い。
もちろんのことだが同性愛の傾向はなく、本人にはリーズというれっきとした恋人がいる。彼女とは相思相愛の間柄であり、将来を誓い合っている。アルファたちがシアンを訪れると、無表情の兄に代わって彼らを優遇する。

トルフェン
1797年女神の月20日/22歳/173cm/60kg/?
出身地は不明。航海士として世界をめぐる冒険家。小さな頃から海と冒険者であった父を見て育ち、自分も将来は父を越える名声高き冒険者になると決意していたという。
17歳の時に旅の剣聖レグテチスと出逢い、彼に触発されて航海士としての道を歩み始め、3年後、レグテチスと共に故郷の港を旅立つ。そして、ローアン大陸・トルキステルの村でレグテチスからアルファらをレシュカリア大陸に案内するように言われ、レグテチスと別れる。400日にも及ぶアルファたちとの日々を過ごし、アルファたちをレシュカリアに導いた後、自分の夢を追いつづけるため、再び果てしない船旅に向かってゆく。

アルスヴァードゥ
1618年白鯨の月2日/202歳/159cm/39kg/白燕王国・国都モルドム
白燕王カサーラの養嗣子で、汝恒蘭の許婚者。
優秀な頭脳を持っており、シュナン・カサーラの後継として大いなる期待と希望を一身に受けているが、小心で神経質、猜疑心が人一倍強い性格である。前軍務卿・嶺聖宗家の推薦で汝恒蘭と婚約し、前途洋々の婚前生活を送っていた。
彼女とは表面的には仲が良かったが、その性格ゆえに彼女のあまりの美しさをかえって危惧し、何かと言いがかりをつけては彼女を縛りつけようとしている。かたや養子の弟トクトアが皇太子の座を狙っているなどという讒言を信じ、腹心の軍務卿・嶺聖政家と共謀し、トクトア失脚を狙っている。

トクトア
1632年火竜の月17日/189歳/164cm/37kg/白燕王国・国都モルドム
白燕王カサーラの二番目の養嗣子。
養子の兄アルスヴァードゥとは正反対に温厚で度量が広い。また、沈着冷静な人物で時期国王・領土拡大の野望がなく、盤石な王国を目指すために、ひたすら励む。知謀・政才にも優れ、武勇は白燕一と言われるが、本人はそれを鼻にかけることはしない。しかし、本人の意思とは裏腹に、重臣たちはアルスヴァードゥ擁立派とトクトア擁立派の派閥を形成。身内の争いに頭を痛めている。また朝廷会議で青国への密偵に決定した汝恒蘭の派遣を、ただ一人反対する。それは彼の天性である先見の明がなせることなのか、彼が汝恒蘭を慕っているゆえの不安なのか、わからない。

ヴァーダル
1730年女神の月4日/歳/123cm/11kg/青王国・国都グローザム
青国近衛大将軍・ジュラーダルと皇族アイファンとの嫡男。青主レクラスの近侍として仕えている。物心ついたときから両親の不仲を見てきているが、母親に似ず優しい性格で、幼いながらも何かと両親が仲直りするように健気な行動を取る。
しかし、息子の意に反して両親の溝は深まる一方、ヴァーダルの小さな心は次第に荒れて行く。そんな中でアルファたちと運命的な出会いを果たし、わらにもすがる思いで青国の内部事情を語る。

アイファン
1523年一角獣の月35日/296歳/146cm/24kg/青王国・国都グローザム
青王国を興した大帝グルペスの親族。青皇族として幼い頃からチヤホヤされてきたためか、異様なほど気位が高い。青主レクラスには従順らしいが、その他の者に対しては高慢な態度で接するために朝廷内は無論、国民からも敬遠されている。
白燕王国との小戦争で甚大な功績を挙げたジュラーダルの元に上意により降嫁した。ジュラーダルとの間に嫡男ヴァーダルが出生したが、アイファンは夫の前歴を蔑視し、当初から夫婦間は冷え切っている。魔道卿・エルメスが愛人と言う噂もあるが、真偽のほどはわからない。

アンセルム
1772年飛竜の月/49歳/186cm/67kg/大華王国・国都アルバートル
混血民族(ハーフ族)の王国「大華」の第4代国主。追号は淳王。
アンセルムは白エルフと人間との四世である。年齢は四十代後半だが、人間齢にして二十七歳前後。凛々しい容貌に加え、大陸を平和裡に統一したいという、非常に高潔な意志を抱く。
東シュリア女王レアが男性の注目の的ならば、彼は女性の注目の的であり、本人も自覚。常に完全武装。レアを巡る、隣国ラリツィナの国主ファルシスとはライバル同士だが、互いに認め合った刎頸の友である。
混血民族の常識に疑問を感じ、国民の意識改革からその理想への第一歩と考える、前向きな思考の持ち主。

カサーラ
1179年狩人の月/641歳/151cm/31kg/白燕王国・国都モルドム
白エルフ族の王国「白燕」の第二代国王。追号は高紀帝。
聖シュリア王朝末期の諸侯反乱軍の盟主だったモルドム侯シュナンの長子。父の死後、連合反乱軍の盟主となった経歴を持つなど、父譲りの英邁(えいまい)な気質で、シュナン没後の白燕を良く導いている。若い頃はキザ男として名を馳せていた。古代からの宿敵である青王国とも数度となく激突。若い頃からの腹心である、軍務卿・嶺聖宗家の奔走で、六種七国乱立後三十年目にして一旦青王国とは休戦協定を結んだ。しかし、内憂外患とはよく言ったもので、内には二人の養子の後継騒動、休戦中である青国の不穏な動向など、彼は苦悩の日々を過ごしている。

レクラス
黒エルフ族の王国「青(せい)」第二代国王。大帝グルペスの子。追号は成帝。
その無表情なことから「鉄仮面」とあだ名される。グルペスの後を継いだが、ほとんど表面に出てくることがなく、その実体はほとんど謎であるという。
政権は家臣のエルメス魔道卿に委ねられており、彼の存在は形骸化されている。
大将軍ジュラーダルはレクラス親政を呈し、魔道卿エルメスと対立。帝前会議でも生々しく二人の激しい対立を見ているはずだが、彼は沈黙を貫く。その姿勢に「白痴」、「無能」などと陰口を言われ、果てには陰で大それた野望を達成するために陰謀を練っているのではないかとさえ言われる。それでも、彼は沈黙を続ける。その真意は・・・

エルメス
青国魔道卿(最高執務大臣)。外見は若いが人間齢にして45歳前後。生来顔面の右半分が青痣に包まれている。幼い頃、祈祷師から「その痣持つ者、天下の宰相たる気質」と告げられ、天下への野心を抱くようになる。
成人し、魔道卿となるや青主レクラスを傀儡に祭り上げ、暗躍する。自分に同調する者を重用し、反する者であれば、肉親・王族であれ抹殺するという冷徹非情な性格。清廉潔白なジュラーダル大将軍を憎悪し、彼を慕う朝臣たちを次々と策謀に陥れ、暗殺・追放をくり返す。しかし、名将ジュラーダルは都度エルメスの策を退ける。ジュラーダル夫人アイファンと密通の噂あり、宿敵である白燕王国を抱き込んでの青朝廷支配を画策。奸臣の代名詞とまでなっている。

ギャルシア
魔族の王国・「瞑(めい)」国王。追号は瞑王。聖シュリア統一王朝期のガレア高山伯。レシュカリアの魔物を総統括する。
性格的には温厚。彼の娘でラリツィナ侯ファルスの許嫁シーラがシュリア最後の皇帝ガルヴェルに陵辱され殺されたことから、六種七国乱立の発端となる。ラリツィナ初代国王ファルスに煽動されて瞑国を建国。六種七国の経緯を知るただ一人の生き証人でもある。愛娘が殺害されたことから人間に対する憎悪は計り知れないものがあると思うが、ただそれだけのために魔神召喚などという暴走を行うほど愚かではないことは、ファルス以来のつき合いであり、彼を小父のように思っているファルシスがよく解っているはずである。しかし、レシュカリアの魔物が凶悪化しているため、彼を疑う声は絶えない。

パダル
ドワーフ族の王国「邑(ゆう)」国王。追号は邑王。レガル侯カンザスの孫。邑国はファルシス独立から三番目に独立。
パダルは実兄であるパルナから皇太子の座を譲られて帝位に就いたが、帝位継承時の経緯などから、実質政権はほとんど有しなかった。先帝サバチコの猶子である、「王女」ルイーナによる摂政政治により国政は運営されている。重臣たちはほとんどルイーナの意向に従い、パダルを至上として祭り上げている。決して無能というわけではないが、摂政体制に強い不満を抱いている。また、国領であるバルコ鉱山・金の里を巡る重要な対外関係にも彼は口を出せない。