シスタープリンセスの3人の妹たちが織田信長に面会した。
咲耶(公卿武家伝奏・山科言継妹):信長さん、野暮というものですよ、うふふっ。
千影(陰陽頭・土御門泰光妹):榊の葉はあるかい……?
信長:だから訳わかんないっちゅーねん!
藤吉郎:お屋形様、人格が違うでやんす。
と、切れかかった信長公を必死でなだめる藤吉郎。彼が後に信長の後を受け継いで天下を統一した豊臣秀吉となるわけだが、まずその話は後になる。
ようやく落ち着いた信長。藤吉郎が主導し、話を進める。
藤吉郎:それで春歌殿、咲耶殿らは我らになにせいというのでやんすか?
春歌(公卿武家伝奏・勧修寺光豊妹):わたくしの兄君さまの主上である天子様は、日の出の勢いの信長様に力を貸していただきたいと思し召しなのです。
藤吉郎:天子様がで、やんすか?
咲耶:最近、この世もいろいろと物騒になってきていて……。ときめきメモリアルの藤崎詩織って言うおばはんが傍若無人の振る舞い……。With You〜みつめていたい〜や東鳩家もどう動くかわからないし……。ああ、私の言継お兄様も、最近、諸大名諸勢力への伝奏のために全然私のもとに帰ってきてくれなくて……淋しいの。
千影:…………京師に鬼気が…………陽光を思わせる名の暗闇が…………。
信長:??
春歌:あっ、この娘の言っていることはあまり気になさらないで下さい(笑)
藤吉郎:さすがは陰陽師の土御門泰光卿の妹君(という設定)でやんすね。
咲耶:ああ……お兄様……早く帰ってきてくれないと私……。
信長:て言うか、山科卿はいまいずこへ?(チャーリー浜調に)
かくっ……
咲耶:北奥羽の南部晴政っていう田舎おやじの所らしいの。
藤吉郎:ならば後ひと月は戻ってこないでやんすね。
咲耶:…………(じとっ)
藤吉郎:あっ…………
人は恐怖を感じたとき、開いた口がふさがらなくなると言う。
信長:それで……かいつまんで言わせると、天子は俺に藤崎詩織なる小娘を捕らえて斬り捨てろと、こういう訳なのだな?
春歌:さすがは天下に名の響いた信長の野望の主人公ですわ。お話が早くて。
藤吉郎:そう言えばうちらのシリーズでひとつ変なしすてむがありやんしたね、お屋形様。
信長:ん? そうだったか?
藤吉郎:『姫武将モード』とかって奴でやんすよ。何でも全武将の顔とセリフが女になってしまうって奴。
信長:俺もか?
藤吉郎:おいらもでやんす。
信長:わらわは美しいかえ?
藤吉郎:あら、信さん、いいお召し物ですわ、おほほほ。
一同:………………………。
ひゅうううううう………
信長:寒いからやめよう。
藤吉郎:御意。
春歌&咲耶&千影:…………………(凍ってる)
信長:お三方、天子に伝えよ。織田上総介信長、御内旨謹んで拝命いたすと。
春歌:そは、重畳至極でございます。
帰路
咲耶:ねえ春歌、この戦いのルールって確か……。
春歌:角界以外の他者はすべて斬り捨てる……ってことでしたわね。
咲耶:私たちも勢力のひとつになること、伝えた方が良かったんじゃない?
春歌:織田様は強大よ。利用できるものは利用しなくちゃ。とにかく、藤崎詩織を倒さないと、その後の展望が見渡せなくなるわ。
千影:いけにえの…………血
春歌:…………。
咲耶:あはははっ。さ、みんな、とりあえず戻りましょ。
万葉:何となく、強引な展開のような気が……。
夜空:気のせいでしょう。
斎栞:何となく、秀吉のキャラクタが脳○ルの戦国ハイスクールノブナガのような気が……。
夜空:気のせいでしょう。
万葉:それと……。
夜空:気のせいでしょう。
斎栞:……
夜空:気のせいでしょう。
斎栞:まだ何も言ってないよぉ。
夜空:気のせいでしょう。
誰か止めてやれ、このバカを(笑)
エルシア軍決起の報せは、電光石火の如く諸大名・諸勢力に伝わり申し、天皇の追討令を被ったときめきメモリアル勢力の藤崎詩織は、きらめき高校内にあって報せを受けても、それがどうしたの? と、余裕とも取れる微笑みを浮かべておられた。
また、メモリーズオフ、華音家(Kanon)、東鳩家(To Heart)、AIR、Piaキャロット、こみっくパーティ、センチメンタルグラフィティ、TLSなど錚々たる中堅・強豪勢力もまた、大戦参入の算段を講じつつあった。
そして時の将軍家義輝公は、これを機に幕府権威回復を目算されていた。
二条御所
足利義輝(室町幕府第十三代将軍):華音家水瀬殿、よう参られた。
水瀬秋子(華音家名雪母):お会いできて光栄ですわ、将軍様。
水瀬名雪(華音家メインヒロイン・従三位中納言):ふわ……こんにちわ……。
細川藤孝(将軍側近):こらっ、あくびとは無礼であるぞ。
名雪:眠くて……。
義輝:かまわぬ。遠路はるばる上洛されたのだ。疲れもあろうて。
藤孝:ははっ。
秋子:将軍様直々のお声掛かり、何事でしょう?
義輝:うむ。子細はこの方たちから聞くと良い。藤孝、お通しせよ。
藤孝:はっ。
細川藤孝に案内されて、謁見の間に姿を見せたのは三人の幼い女の子であった。
可憐(シスタープリンセス第1子・右大臣二条昭実妹):二条昭実の妹、可憐です。初めまして。
花穂(シスタープリンセス第2子・権大納言九条兼孝末妹):兼孝お兄ちゃまの妹の九条花穂ですっ!
鞠絵(シスタープリンセス第6子・大納言一条内基妹):一条内基の妹の一条鞠絵です。宜しくお願いします。
秋子:あらあら、随分と可愛らしい娘たちね。
名雪:くー……。
寝ていた。
藤孝:これっ! 五摂家の姫御前なるぞ。
設定上だがな。
秋子:名雪、起きなさい。
名雪:うにゅ……。
義輝:聞けば華音家相沢祐一殿は、先日天子様の密勅を受け、ええと……。
藤孝:川澄舞殿、倉田佐祐理殿にございます。
義輝:左様。その二方が天子様並びに関白近衛前久公に拝謁し、やんごとなき詔を受けたもうたとか。
名雪:くー……。
寝るなっ!
秋子:だめね。すみません。お話は私が聞いておきますね。祐一さんもきっとわかっていると思いますから。
義輝:致し方あるまい。ならばお三方、お願い申す。
はいという返事の後、三人の少女が名雪・秋子の方を向く。
可憐:お兄ちゃんたちは宮中賢きどころを悩ませている、ときめきメモリアルの藤崎詩織さん一派を排除しようとしています。でも、藤崎さんたちの権勢は余すところなく広がっていて、困っているんです。
鞠絵:兄上様も古式ゆかりという女性に危うく籠絡されるところでした……。私と咲耶さんたちが止めなかったら今頃……。
花穂:それでね、兼孝お兄ちゃまとか、可憐ちゃんのお父ちゃまとか、鞠絵ちゃんのお兄ちゃまはね、天子様のお言葉を伝えるために、長い出張に行っているの。花穂、淋しくて。
秋子:まあまあ、大変ね。
あまり大変そうに感じない秋子の態度。
義輝:要するに、華音家の諸卿におかれても、天子の心痛をおもんばかり、ときめきメモリアル勢力の討伐をお願い申したいとのこと……。よろしいかな? 可憐殿。
可憐:はい。
花穂:お願いしますっ! お兄ちゃまを助けてくださいっ!
鞠絵:内基兄上様になりかわり……わたくしミカエルと一緒に伏して……伏してお願い……あっ……
ぱたん……
鞠絵殿が倒れられた! 大慌ての場。居眠り名雪も秋子殿の痛恨の一撃にさすがに目が覚めた様子でござる。
秋子:ほら名雪。ヒロインのあなたがはっきり言わないといけないのよ。……ほらっ。
名雪:うにゅ……しかと、承りました。
秋子:声が小さい!
名雪:しかと、うけたまわりました!!
万葉:何か強引……。
かく言う高原夜空、ただいまGLAYベスト・DRIVEを聴いており申す。
夜空:うーん、すげえGLAYはいいじゃねーか。HOWEVERいいねー。
斎栞:そりゃあGLAYもいいけどー。話そらそうとしてるー。
夜空:やわら〜かな♪(JASRAC未公認)
万葉:歌わない!
夜空:てゆーか、G‘sの1月号見た? シスプリのゲーム2001年3月発売に延期になっとるよ、アハハハハッッ!! 予想通りでしたな。と、言うことは、発売は5月以降になるであろう。
斎栞:???
夜空:それはいいんだが、“CANVAS〜セピア色のモチーフ〜”がどこの店行ってもないと言うのはどういうことじゃ! 民草どもに売れて無くなり、ビショゲー国前摂政たる私に買わせぬとは、これぞF&Cの謀略にそうらわずや? ん?
万葉:こ……こわれた……。
夜空:すわ、いかに。左府、社長をこれへ。
斎栞:酒癖の悪い夜空さんは放っておいて、続きをどーぞ。あははっ。
4月21日、華音家のヒロイン水瀬名雪と、その母親秋子殿が、当主・右兵衛督相沢祐一殿の名代として、将軍足利義輝公に拝謁。重ねて五摂家ならびに羽林家・名家らのシスタープリンセスの姫君よりときメモ勢力の追討の下命を受諾。