デジタル時代にちょっとついて行けない私は、リユースと言うことも考え、壊れてしまったもの、使用しなくなり物置にしまってあった、本来なら不燃物でになってしまいそうで、捨てられなかったオーディオ機器を復活しました。
ただし、単に古い機器をリユースと言うことではなく、現代のデジタルオーディオになれてきた今、昔のアナログ時代の音を聞きたくなったからです。とは言っても、最近のオーディオ機器が高価で、手が届かないために、やむなく昔購入した機器を生き返らしてみようと思ったのが、本音です。昭和初期くらいのものであれば、ビンテージ価値もあるのでしょうが!
現代は何でもデジタル化が進んでいますが、人間は相変わらずアナログのままです。すなわち、音楽の世界でも、今はCD,MDなどにデジタル録音されていますが、音が出るのはスピーカーです。最近の携帯電話には骨伝導方式というのが出てきましたが、音楽を聴くという分野で見れば、スピーカーが発明(いつ頃発明されたかはわかりません。)されてから、基本構造は変わっておらず、アナログ機器です。そう考えると、昔のオーディオ機器はすべてがアナログ方式ですので、人間の耳に一番優しいのではないかと思うようになり、古い壊れた機器を再生させようとした次第です。
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1 PIONEER PDー737 CDデッキの復活 |
昨年(平成15年5月)、長年愛用していたCDデッキが壊れてしまい、やむなくSONYの”SCD XA−333ES”というSACDデッキを購入したことはすでに報告しましたが、このCDデッキは、CDをカセットテープにダビングする場合、テープ長を入力するとテープを有効に利用できるように自動的にCDの曲を編集してくれる非常に賢い機能を有しています。今はCD,MDが主流でカセットテープを使用することはほとんどありませんので、このような機能を有したCDデッキは発売されていないと思います。非常に貴重?なデッキです。
そのため、捨てるに捨てられず、一時期は、オーディオ風パソコンに改造しようと思い、そのままほってあったのですが、今年になって、家電量販店に持って行き、修理可能か聞いたところ、15年くらいたっているので、部品がないと思うが、メーカーに出してみますとのことでした。そこで、見積もりをお願いしたところ、快く引き受けてもらいました。
修理に出して10日位たったでしょうか?PIONEERの修理センターから、CD駆動用モーターが故障しているが、すでに部品の保存期間が過ぎている。ただ、部品の在庫が残っているので、修理可能とのことでした。  |
![20年近く前に購入したパイオニアのCDデッキ[PD-737]というカセットテープにダビングするときに非常に便利な機能が搭載されています。 20年近く前に購入したパイオニアのCDデッキ[PD-737]というカセットテープにダビングするときに非常に便利な機能が搭載されています。](PD-737.jpg) |
また、レーザーヘッドも在庫があるとのことでしたが、修理費用が15,000円位かかるとの回答でした。
15,000円は決して安くはありませんが、貴重なデッキを使えるだけ使ってやろうと修理を依頼した次第です。 |
それから1週間ほどで修理が完了し戻ってきたので、早速テストをしました。動作は全く問題なく、レーザーヘッドも交換したことにより新品同様になりました。これから何年使用できるか楽しみです。ただ、普段音楽を聴くときに使用するのは当然、SONYのXA−333ESであることは言うまでもありません。CDとSACDの差は歴然としていますから。
このPIONEERのCDデッキはカセットテープのダビング用に大事に使っていきたいと思っています。
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2 AIWA EXCELIA XK−005 カセットデッキの復活 |
このカセットデッキは、以前の車にはカセットデッキしかついていなかったため、CDをカセットテープにダビングする時に上記のCDデッキとともに使用していました。このカセットデッキは安物ですが、一応、3ヘッドです。
現在は、私の車にもCDデッキがついているため、ほとんど使用することはありませんが、時々、近所の子供からダビングを頼まれることがあるので、一応は置いておきたいと思っていました。しかし、PIONEERのCDデッキが壊れたのと時期を同じくしてこのカセットデッキも再生できなくなってしまいました。このカセットデッキはPIONEERのCDデッキと同じに購入した代物ですので、このカセットデッキも年のせいと思い、不燃物に出すつもりで放置してありました。
しかし、CDデッキが修理できたことから、もしかしたら、このカセットデッキも修理できるかもしれないとの期待から、家電量販店に修理見積もりを依頼しました。
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10日位してから量販店の修理センターから部品の保存期間が切れており、修理不可能とのことでした。残念、不燃物になってしまうのか? |
戻ってきたカセットデッキを不燃物に出そうかと思いながら、ここでも、オーディオ機器風パソコンにならないかとケースを開けてみたところ、カセットテープの再生用ベルトが垂れ下がっているではないですか?いわゆる経年劣化です。そこで、ベルトをはさみで適当に切って短くし、接着剤でつなぎ、かけ直してみると正常に再生でき、ほかの機能は全く正常であることも確認できました。すなわち、故障の原因はゴム製のベルトの経年劣化だけであることがわかりました。しかし、修理不能と帰ってきたと言うことはベルトがないと言うことです。
このような場合、思いつくのは名古屋のアメ横です。あめ横にはいろいろな電子部品を使っている店、いわゆる”ジャンク屋”が多数あり、そこに行けば手にはいるかもしれませんが、ベルト1本のために名古屋まで出かける気にはなりません。そこで、10代のラジオを製作していた頃からのなじみの津市にあるアマチュア無線機器と電子パーツの専門店((株)電化パーツ)に聞いたところ、韓国製のゴムベルトが幾種類かあるとの返事でした。早速、見に行ったところ、ちょうどよいサイズのベルトは在庫切れになっていましたが、短めなら延びるのでよいだろうと適当な長さのベルトを購入しました。
早速、ベルト交換をしてみました。少し短すぎたため、モーター軸に荷重がかかっているみたいですが、カセットテープはワウもなさそうで全く問題なく再生できました。
結果として、単なるベルト一本のことで不燃物になるところを現役復帰させることができました。当分愛用していきます。
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3 TRIO KT-5000 FM-AMチューナーの復活 |
CDデッキとカセットデッキが復活し、私のオーディオシステムの仲間入りをしました。
最近は、ラジオをあまり聞きませんが、5月の連休中に何気なく車のFM放送を聞いていたら、NHK・FMから聞き覚えのある昔懐かしい邦楽ポップスが聞こえてきました。私が若い頃、今でも若いと思っていますが^O^ 、NHKの昼の歌謡曲という番組をカセットテープに録音し、ドライブ中によく聞きましたが、今でも同じ番組が放送されているのを知りました。そこで、30年以上前に購入したFMチューナーを思い出し、チューナーを物置から探し出しました。このチューナーは”TRIO”というメーカーですが、今で言うと”KENWOOD”です。当時は、日本国内は”TRIO”、海外では”KENWOOD”というブランドで販売していました。
さて、物置から出してみると、見る影も寂しくなっておりアルミニウム製のフロントパネルにはカビが生えており、ねじ類は錆だらけになっていました。10年以上物置で眠っていたのですからやむ終えませんが。しかし、カビ、錆はあるものの現代の商品のようにプラスチックはほとんど使用されておらず、フロントパネルも5mm以上厚みのあるアルミの無垢材というのはカビが生えていても存在感があります。
さて、とりあえず電源を入れてみると一部ランプ切れがありましたが、生きているようでした。チュ−ナーダイヤルを回してみるとシグナルメーターはちゃんと動きました。そこで、アンプにつないでみると、ちゃんと音が出るではありませんか。動作は全く問題ないようです。
しかし見た目があまりにも汚く、そのままでは使用する気にはなりませんので生きているのなら生かしてやろうと、みがくことを決心した次第です。
みがくと言っても、失敗するとみがく前以上に汚くなり使用に耐えなくなってしまいます。
とりあえず、分解し、フロントパネルを中性洗剤で洗ってみましたが、変化はありません。
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仕方なく、失敗を覚悟で非常に細かいコンパウンドで擦ってみました。その後、つや出し剤で磨いてみると見違えるような輝きを取り戻したのです。
いかがでしょうか。 |
フロントパネルがきれいになった後は、さびたビス類を交換し、サイドの木製パネルをみがくことでかなりきれいになりました。
さて、このチューナーはトランジスター製ではありますが、回路構成は昔の5球スーパーラジオと基本的に変わりません。従って、現在のコンポのようにデジタル回路ではなく、バリコン(知らない人も多いかも?)で同調をとるというものです。そのため、FM放送のステレオバランスを取るためにセンターメーター(写真の右側のメーター)が付いています。この辺は、一度調整する必要があると思っていますが、とりあえず昔ながらのアナロク音が蘇りました。暇なときにBGMとして聞くのにはこのままでも十分です。
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4 昔の機器ばかりで構成されたマイオーディオセット |
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左の写真のラック内に収まっている再生装置群?
ラック上段から
*1段目 MASPRO製4入力セレクタ(リモコン付き)
SONY XA-333ESとPIONEER PD-737の切替に使用
*2段目 AIWA EXCELIA XK-005 カセットデッキ
*3段目 PIONEER PD-737 CDデッキ
*4段目 SONY XA-333ES SACDデッキ
QUAD405 パワーアンプ
パワーランプのみで電源スイッチもない。フロントパネルはパワートランジスタの放熱用アルミニウムフィン剥き出しで至ってシンプルなもの。
30年以上前のアンプですが、捨てられません。

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部屋が狭くて、私の居る場所がなくなってしまった!!
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4 復活の今後 |
このように、昔のオーディオ機器をいくつか現役復帰できましたが、私の手元には、まだ、レコードプレーヤーが残っています。これも30数年前に購入したものですが、レコードからCDに変わった頃に現役を引退し、物置に眠っています。オーディオマニアの方から見れば安物と思いますが、当時、ボーナスをはたいて購入したもので、捨てるに捨てられず、物置で眠っています。
このプレーヤーはベルトドライブですので、生き返らせるネックはベルトが手にはいるかどうかです。すでにこのプレーヤーを製作・販売していたマイクロ精機(株)はなくなっているようです。従って、カセットデッキのように代替品を探す必要があると思っています。暇なときに、物置から引っ張り出してみようと思っています。
また、PIONEER SA910という修理中のオーディオアンプもあります。 十数年前?(もっと前かも)に調子が悪くなったので使用しなくなったものを友人から譲り受けたものです。
その時に自分で直してみたのですが、うまく直らず、そのまま放置してありました。今回の復活劇の中で再修理に挑もうと思っています。
今回、いくつかの年代物のオーディオ機器を現役復活させ、SACD、CDデッキ以外は昔のアナログ機器ばかりになってしまいました。
これらの機器で音楽を聴いていると4半世紀昔に戻ったようで、懐かしく、安心して聴いていることができます。ただ、本音は最新機器を購入するだけのこずかいがないことが一番の理由です。’0’
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5 オーディオアンプを購入 |
最近、オーディオもあまり聞きませんので、もう少しまじめに聞く時間を持とうと思い、その手段としてオーディオアンプを更新することにしました。そうすれば、少しでも聴く気になるかと思った次第です。
しかし、最近家電店で販売しているのは、ミニコンポも少なくなりipodのような非常にコンパクトな機器がほとんどで、私のように大昔の大き目のスピーカーで聞くようなアンプは販売されていません。
どうせ買うなら軍資金の問題はありますが、ある程度のものがほしいと思い、昔から好きなLUXのアンプがほしいと思いました。一時期、生産されていなかった昔の型番によく似た真空管アンプも復活していますが、今回は、私が40数年前に購入したLUXがトランジスタアンプを販売したばかりの頃に購入したmodel SQ505とよく似ており、価格も手ごろなL−550AUを購入しました。
このアンプは完全なA級アンプですので、電源を入れると相当熱くなり、真空管アンプまでは行きませんが、冬は暖房器具の一つになります。
現在は、SONYのSACDデッキとの組み合わせで、SACDを楽しんでいます。非常に素直な音で満足しています。 しかし、思ったほど、電源が入る機会がありません。
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6 最新のオーディオと地デジ化の完了 |
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LUXのアンプを購入し、オーディオが好きな友人との会話の中で、CDデッキとアンプ入力のRCAケーブルとスピーカーケーブルによって大きく音が変わったとの話がありました。私は、音の周波数は100KHz以下の低周波なので、ケーブルの抵抗などは関係ないと思っています。が、音が変わると言われると変えてみようかと思い、インターネットで調べると非常に高価なRCAケーブル、スピーカーケーブルが有効との意見が多数見受けられました。そこで、この際と思い、オルトフォンのRCAケーブルとスピーカーケーブルをAmazon.comで購入しました。RCAケーブルは、1.5m物で、約5,000円、スピーカーケーブルは2+2芯の約4,500円/mの物を購入しました。アマチュア無線をしている私から見るとたかだか100KHz以下の低周波でケーブルの議論はあり得ないと思っていましたので、私にとってはこのような非常に高価なケーブルはあり得ないのですが、この投資で音質が良い方向に変わるのであればとの期待感をもって交換した次第です。
高額な投資をした第一印象は何となく高域が自然に伸びるようになったかなと言う印象でした。
私の別の友人が私に感化されて同じようにケーブル交換をしましたが、印象は同じような結果でした。
ケーブル交換に約50,000円程投資してみて、わずかでも前向きな実感が得られたということは投資効果があったとと自己満足している次第です。
また、TVも地デジに対応すべき、SONYの40型液晶TVを購入しました。TVのことはよく分かりませんし、今後さらなる改良が加えられるという思いから、もっとも安い物にしました。DIATONEのスピーカーがちょうど良い置台になりうまく収まったと思っています。
BSでクラッシックなどの演奏会の模様が流れている時に映像を見ながらオーディオセットで音を聞くのも臨場感があって良いと思っています。
これで、しばらくは聴くことに専念して行くつもりです。?
さて、地デジですが、私の友人が地デジ普及のための組織に勤務していて、早期の地デジ化を推進していて、私にもできるだけ早く地デジ化をするようにと言われ、エコポイント制度がある間にと思い、昨年11月に7台のTVをすべて地デジ対応TVに交換しました。まだ、まじめに写っているTVを処分するのは非常に寂しく、もったいないなと熟々思ったことを今、思いました。なぜ、きれいに写るTVをゴミにしなければならないのか、今でも疑問を持っています。
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